診察時コミュニケーション
ども。
今日は急に気温が下がって大変でしたね。
かくいう私も気候の変化に体がついていかず、頭痛に襲われました。
みなさんはいかがだったでしょうか?
さて、今日は2週間に1度の通院日。
毎日20錠の薬物を服薬することで何とか日常生活を送れている身分としては、絶対に欠かすことのできない日。
その薬を処方してくれるうちの主治医は、なんと御年81!!
でも初対面の印象は60代後半でした。。。
元気だと若く見えるもんなんだねぇ……。
そんなうちの主治医。
お年を召しているにも関わらず?召しているからこそ?親身になってくれるところがあります。
まず、毎回必ず10分は時間をとって、じっくり話を聞いてくれます。
また、薬の変更も柔軟で、自分の体調が安定するよう薬の種類や量をいろいろ調整してくれます。要するに、私の要望を叶えようと努力してくれるのです。まあ、この点は賛否両論あるでしょうが、私にとっては相性の良い方針だと思っています。
診察において最も悩むであろうトピックは、主治医とのコミュニケーションだと思われます。
「5分診療」という言葉があるように、精神科の診察は数をこなすことが優先され、医師が話すばかりで患者が十分に話すことができない現状があります。
十分に医師とコミュニケーションがとれないことによって、治療方針に不満を持ち適切な服薬が行えなかったり、それが原因で体調がより悪化したりする事例が多発しています。
主治医とのコミュニケーションが円滑に行えていれば、治療方針に納得もでき、寛解に向けお互い協力しながら治療を進めていくことができると思います。
この点私は恵まれているなあとしみじみ感じています。
毎回10分以上話を聞いてもらえ、治療方針に疑問が出たら質問でき、それにすぐさま対応してくれる。
なぜこのような信頼関係が築けたのか。
それは通院初期に一度だけ50分も診察時間をとってもらって(初診ではありません)、私の病気障害の根本的な原因を懇切丁寧に話してくれたことがあったからです。
その時のことは今でも覚えています。
その当時の私は、仕事を病気退職し、家族と折り合いが合わず逃げ出すように実家を離れ、心身ともに疲れ果てていました。
自分の病気障害を呪い、将来に希望を持てないでいました。
そんな時に主治医に出会いました。
じっくりと私の話を聞いてくれる主治医に、思わず自分の過去のことを洗いざらい話していました。
家庭のこと、学校のこと、職場のこと、病気障害のこと、将来のこと……。
それをじっと聞き終えて、真剣に私に話してくれました。
「今まであなたが苦しんできたことの全てはあなたのせいではない。全て遺伝と成育歴の絶妙なバランスによって生じたものだ。だから昔のことは考えなくていい。これからのことだけ考えればいい」と。
思わず泣きそうになりました。
それまでずっと自分を否定して生きてきました。
こんな救いようがない人間なんて自分以外いないと思って過ごしていました。
過去のことに囚われ、そのことばかり考え日々を無為に送っていました。
でも、この一言ですべてが救われました。
専門家が自分の人生を十分に分析したうえで発した言葉。
これ以上の説得力のある言葉はありません。
今までの悪かったことはすべて遺伝と成育歴のせいにして、これからの未来をどう描いていくかだけ考えればいい。
そう思うと、これまで抱えてきたものを手放せて、スキップができるくらい身軽な体になりました。
人生に希望が湧いて、自分を卑下する癖がなくなりました。
これ以降、主治医のことを信頼できるようになり、症状がどんどん軽くなっていきました
でも実際に、こんなに話を聞いてくれる医師はなかなかいないと思います。
そこでおすすめしたいのが、A4用紙1枚に自分の症状をまとめ、主治医に渡してみてもらう作戦です。
この作戦のメリットは、
- 伝えたいことが事前にまとめてあることで聞いてもらいたいことが全て網羅できていること。
- 読めば書いてあることが理解できるので、口語でのコミュニケーションより時短でき、かつ正確に伝えたいことが伝えられること。
- 読んでわからない点は主治医が質問してくるので、そこからコミュニケーションが生まれること。
ということがあると思います。
これなら短時間で濃密なコミュニケーションをとることができ、互いに信頼関係が築けていけると思います。
「症状ってどう書けばいいの」という方には是非参考にしてもらいたいものがあります。
それは、障害年金の診断書です。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todoke/shindansho/20140421-23.files/00000130479jZou5gb2k.pdf
診断書の欄に「日常生活能力の判定」の欄があります。
ここは、単身で生活すると仮定した場合に自分が当該行為を行えるかどうかを選ぶ欄があります。
そのチェック項目が、自分の症状を表現するのに非常に適しているのです。
そのチェック項目は7つあります。
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適切な食事―配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど
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身辺の清潔保持―洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができるなど
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金銭管理と買い物―金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど
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通院と服薬(要・不要)―規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることが できるなど
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他人との意思伝達及び対人関係―他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど
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身辺の安全保持及び危機対応―事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど
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社会性―銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど
以上になります。
かなり明確になっているのではないでしょうか。
自分の症状を判断する際の参考にしてください。
ちなみに、この項目に沿ってまとめたものを渡すと、障害年金の診断書を書いてもらう際に有利に働くことが多いです笑
そういう意味でもお勧めです。
精神疾患は一生の付き合いであると私は思っています。
だからこそ、主治医とは気持ちの良い関係を築いていけるのがベストでしょう。
そのために、私たちができる努力は少なからずあります。
納得のいく治療方針を勝ち取るために、知恵を尽くして頑張りましょう!
では。