困りごとを相談するために
今日は地域活動支援センター(地活)の支援員の方に部屋に来ていただいて、相談と部屋の片づけを手伝ってもらいました。
地域活動支援センターとは各市町村が設置する、地域において自立した日常生活。社会生活が送れるように、通所にて創作的活動や生産活動の場を提供し、社会との甲虫の促進を図るとともに、日常生活に必要な支援を行う施設です。
私は月に1度地活を利用し、相談や日常の困りごとである片付けの仕方を指導してもらっています。
今、主に利用しているB型では、こういった支援を受けられないのでとても助かっています。
また、職場以外で相談できる場所があることで、物事や事象を多面的に捉える助けとなっています。
物事を多面的に捉えることはASDには難しいので、必要な支援です。
どの世界でもそうかもしれませんが、福祉の世界にはいろいろな制度があります。
その制度をうまく使って、自分の人生をより生きやすくしていきたいものです。
このブログでも、そういった制度などを取り扱っていきたいと思います。
では。
相手の心を開くには
講師チーム初となるミーティングが行われました。
私の事業所では、リカバリー志向の講座講師として活躍できる人材を育成し、派遣する業務を行っております。
その講師養成の一貫として、同じグループの生活訓練施でのWRAP(元気回復行動プラン)クラスのサポートの見学や手伝いを行います。
見学や手伝いを通して、ファシリテーターがどんな意図で発言し、どんなアプローチをして、クラスをどう掌握しているかを分析・検討していきます。
それによって、ファシリテーションの型を学び、身につけることで講師としての実力を上げていく狙いがあります。
今日のミーティングでは、ファシリテーター・ピア講師としての心構えを1時間強みっちり叩き込んでもらいました。
私が最も大事だと感じたのは、「参加者が尊重されていると感じられている場にする、経験を持って帰って貰う」ことです。
私はよく、ネガティブな言葉を聞くとポジティブな言葉に言い換えてしまう癖があります。しかし、それは参加者の発言を否定していることになります。
このように些細な一言や行動で、参加者が自分が大切にされている・いないを感じ取ってしまいます。
いかに参加者を尊重していることを体現するか。これがピア講師として活動していく上で、とても重要になってくることだと感じました。
それにそれができてないと、「もう講座をして下さらなくて結構です」と言われかねませんからね笑
明日から始まるピア事業部の活動。少しでも多くのものを吸収し、自分の血肉にし、互いに励まし合いながら、事業所として良い商品を提供できるようになればと思います。
さて、明日はどうなることやら。
初めての営業
昨日は所長と1件営業に回ってきました。
B型の営業の目的は2点あります。
一つ目は、利用者を増やすため。そのために障害者の就労をサポートする事業所や医療機関に、事業説明を行います。そのアピールによって、パンフレットを置かせてもらったり、相談の際に紹介してB型に利用者を繋げてもらうようにします。
二つ目は、商品を購入してもらうお客さんを増やすことです。私の通うB型は立ち上がったばかりなので、販路がほとんどありません。その販路を開拓して、売り上げにつなげるのが目的となります。
私たちの事業所では、講師派遣が商品となります。なので、「こんな講座ができますよ!」「こんなメリットがありますよ!」ということを伝えなければなりません。
私たちの講師派遣の大きな特徴は、障害当事者が講師を務める点にあります。
専門家ではなく、障害当事者が講師をすることで「すべての人に”力”がある」「すべての人が”リカバリー”できる」とのことを伝えることができます。
また経験を語ることで仲間を勇気づけ、さらにそれまでマイナスにしかとらえていなかった自身の経験が、実はプラスの価値を秘めていたことに気付くことができます。
そういったことをピア講師として伝えていきたいなあと思っています。
そのことを伝えられるのであれば、私たちの商品価値も上がり、購入してくれる事業所も増えてきます。
自分たちの力を磨いていき、多くの事業所で講座を開催していきたいです。
では。
就労支援継続B型の賃金の仕組み
いよいよ新年度が始まりましたね。
皆さんはどんな1日をお過ごしになられたでしょうか。
私は今日から就労継続支援B型事業所(以下B型)に入所し、新たなスタートを切りました。
今日はその開所式。
お茶菓子を用意して、自己紹介や事業説明、今後のスケジュールの確認、ミーティング、作業の練習などを行いました。
そもそも、就労継続支援B型事業とは何か。
通常の事業所(一般企業)に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援事業のことです。
つまり、雇用契約なしに働く場所を提供してくれる場所がB型事業所です。
事業内容は各事業所によって違いますが、レストランやものづくり、軽作業、事務など多岐に渡ります。
雇用契約がないので、自分で通所する日にちを決めることができます(が、毎日来るように言われることがほとんどです。理由は後述)。
また、働く場所ですので賃金も発生します。
全国の事業所の月平均では、約1万4千円。日給に換算すると約180円になります。
なぜこんなにも賃金が安いのか。
それは、B型事業をする上でのお金の流れが関係しています。
B型では、利用者が1日通所するごとに国から約5800円の報酬が事業所にもらえます。
そこから諸経費や人件費などを差し引いて、残った金額から利用者への賃金を支払います。
だからこんなにも賃金が安くなっているのです。
そして、事業所が儲けるためには国からの報酬を得なければなりません。
それには、利用者に1日でも多く通所してもらわなければなりません。
だからほとんどの事業所では、利用者に毎日通ってもらうために努力します。
時には、半強制的に毎日通わされるケースもあるようです。
体調が悪いから……と相談しても無理やり連れてこられるなんてことも。
自分の身を守るためにも、制度や仕組みをよく知り、職員の発言の意図や根拠を知ることが大事ですよね。
さて、私の通うB型の主な事業は2つあります。
1つはものづくり。
合皮でカバンを作ります。
今日はミシンを使い30分ほど練習しました。
今のミシンはすごくて、自動で針に糸を通してくれ、自動で糸を切ってくれます。
ミシンへの苦手意識がなくなりました。
今後練習を重ねていく予定です。
もう1つは、講師派遣。
私がメインでやりたいと思っている事業です。
講師派遣は、法人内外の事業所で講座や講演を行います。
そのために、勉強や練習を重ねて講師としての実力を磨いていきます。
ちなみに賃金が発生するのは法人外での講師の仕事のみです。
法人内での講師の仕事はお金が出ません。
つまり、いろいろな事業所に営業をかけていき、そこで仕事をもらうことが必要です。
さらに、仮に講座が確保できても、その講座の評価が悪ければ次に繋がりません。
講座の評価を上げるためには、講師としての実力を身につけなければなりません。
つまり、自分自身が商品であり、その商品価値を高めなければなりません。
そのためには、プレゼンテーションやファシリテーションの技術の向上、スキルアップや日々の勉強が欠かせません。
私はこれまでに、大学や市民大学での講演の経験や、県庁や学校、各種団体へのファシリテーターを務めた経験があります。
毎回感じることですが、やりがいや達成感、また自分が担ってる使命の大きさをまざまざと感じます。
その一方で、常に大きなプレッシャーとの戦いです。
もし失敗したら次はないという厳しい世界での勝負の連続です。
その世界の中で生き残り、確固たるポジションを獲得し、食っていけるだけの仕事を得たいというのが私の目標です。
そのためには数年かけて信頼を獲得していかなければなりません。
だからB型を利用して、実力と人脈を作り、いつか独立して講師として仕事をしていきたいを思っています。
さて、どうなることやら。
まずはできることから一つずつ積み上げていきます。
では。
診察時コミュニケーション
ども。
今日は急に気温が下がって大変でしたね。
かくいう私も気候の変化に体がついていかず、頭痛に襲われました。
みなさんはいかがだったでしょうか?
さて、今日は2週間に1度の通院日。
毎日20錠の薬物を服薬することで何とか日常生活を送れている身分としては、絶対に欠かすことのできない日。
その薬を処方してくれるうちの主治医は、なんと御年81!!
でも初対面の印象は60代後半でした。。。
元気だと若く見えるもんなんだねぇ……。
そんなうちの主治医。
お年を召しているにも関わらず?召しているからこそ?親身になってくれるところがあります。
まず、毎回必ず10分は時間をとって、じっくり話を聞いてくれます。
また、薬の変更も柔軟で、自分の体調が安定するよう薬の種類や量をいろいろ調整してくれます。要するに、私の要望を叶えようと努力してくれるのです。まあ、この点は賛否両論あるでしょうが、私にとっては相性の良い方針だと思っています。
診察において最も悩むであろうトピックは、主治医とのコミュニケーションだと思われます。
「5分診療」という言葉があるように、精神科の診察は数をこなすことが優先され、医師が話すばかりで患者が十分に話すことができない現状があります。
十分に医師とコミュニケーションがとれないことによって、治療方針に不満を持ち適切な服薬が行えなかったり、それが原因で体調がより悪化したりする事例が多発しています。
主治医とのコミュニケーションが円滑に行えていれば、治療方針に納得もでき、寛解に向けお互い協力しながら治療を進めていくことができると思います。
この点私は恵まれているなあとしみじみ感じています。
毎回10分以上話を聞いてもらえ、治療方針に疑問が出たら質問でき、それにすぐさま対応してくれる。
なぜこのような信頼関係が築けたのか。
それは通院初期に一度だけ50分も診察時間をとってもらって(初診ではありません)、私の病気障害の根本的な原因を懇切丁寧に話してくれたことがあったからです。
その時のことは今でも覚えています。
その当時の私は、仕事を病気退職し、家族と折り合いが合わず逃げ出すように実家を離れ、心身ともに疲れ果てていました。
自分の病気障害を呪い、将来に希望を持てないでいました。
そんな時に主治医に出会いました。
じっくりと私の話を聞いてくれる主治医に、思わず自分の過去のことを洗いざらい話していました。
家庭のこと、学校のこと、職場のこと、病気障害のこと、将来のこと……。
それをじっと聞き終えて、真剣に私に話してくれました。
「今まであなたが苦しんできたことの全てはあなたのせいではない。全て遺伝と成育歴の絶妙なバランスによって生じたものだ。だから昔のことは考えなくていい。これからのことだけ考えればいい」と。
思わず泣きそうになりました。
それまでずっと自分を否定して生きてきました。
こんな救いようがない人間なんて自分以外いないと思って過ごしていました。
過去のことに囚われ、そのことばかり考え日々を無為に送っていました。
でも、この一言ですべてが救われました。
専門家が自分の人生を十分に分析したうえで発した言葉。
これ以上の説得力のある言葉はありません。
今までの悪かったことはすべて遺伝と成育歴のせいにして、これからの未来をどう描いていくかだけ考えればいい。
そう思うと、これまで抱えてきたものを手放せて、スキップができるくらい身軽な体になりました。
人生に希望が湧いて、自分を卑下する癖がなくなりました。
これ以降、主治医のことを信頼できるようになり、症状がどんどん軽くなっていきました
でも実際に、こんなに話を聞いてくれる医師はなかなかいないと思います。
そこでおすすめしたいのが、A4用紙1枚に自分の症状をまとめ、主治医に渡してみてもらう作戦です。
この作戦のメリットは、
- 伝えたいことが事前にまとめてあることで聞いてもらいたいことが全て網羅できていること。
- 読めば書いてあることが理解できるので、口語でのコミュニケーションより時短でき、かつ正確に伝えたいことが伝えられること。
- 読んでわからない点は主治医が質問してくるので、そこからコミュニケーションが生まれること。
ということがあると思います。
これなら短時間で濃密なコミュニケーションをとることができ、互いに信頼関係が築けていけると思います。
「症状ってどう書けばいいの」という方には是非参考にしてもらいたいものがあります。
それは、障害年金の診断書です。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todoke/shindansho/20140421-23.files/00000130479jZou5gb2k.pdf
診断書の欄に「日常生活能力の判定」の欄があります。
ここは、単身で生活すると仮定した場合に自分が当該行為を行えるかどうかを選ぶ欄があります。
そのチェック項目が、自分の症状を表現するのに非常に適しているのです。
そのチェック項目は7つあります。
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適切な食事―配膳などの準備も含めて適当量をバランスよく摂ることがほぼできるなど
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身辺の清潔保持―洗面、洗髪、入浴等の身体の衛生保持や着替え等ができる。また、自室の清掃や片付けができるなど
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金銭管理と買い物―金銭を独力で適切に管理し、やりくりがほぼできる。また、一人で買い物が可能であり、計画的な買い物がほぼできるなど
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通院と服薬(要・不要)―規則的に通院や服薬を行い、病状等を主治医に伝えることが できるなど
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他人との意思伝達及び対人関係―他人の話を聞く、自分の意思を相手に伝える、集団的行動が行えるなど
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身辺の安全保持及び危機対応―事故等の危険から身を守る能力がある、通常と異なる事態となった時に他人に援助を求めるなどを含めて、適正に対応することができるなど
-
社会性―銀行での金銭の出し入れや公共施設等の利用が一人で可能。また、社会生活に必要な手続きが行えるなど
以上になります。
かなり明確になっているのではないでしょうか。
自分の症状を判断する際の参考にしてください。
ちなみに、この項目に沿ってまとめたものを渡すと、障害年金の診断書を書いてもらう際に有利に働くことが多いです笑
そういう意味でもお勧めです。
精神疾患は一生の付き合いであると私は思っています。
だからこそ、主治医とは気持ちの良い関係を築いていけるのがベストでしょう。
そのために、私たちができる努力は少なからずあります。
納得のいく治療方針を勝ち取るために、知恵を尽くして頑張りましょう!
では。
4月を前に思うこと
4月から就労支援継続B型*1を利用することになっています。
一般的なB型はものづくりや清掃などの軽作業をしているところが多いです。
私の通うB型もものづくりがありますが、私がメインで行う仕事は別にあります。
それは、講師派遣の仕事です。
他の福祉事業所に出向き、利用者を対象に講座を開きます。
おおよそ1回1時間半くらい。
内容は4月に入って詰めていきますが、自分の病気をした体験を語ったり、WRAP*2を一緒に学んだりする予定です。
これまでも、さまざまな場所で講演してきて、どこも好評を博すことができました。
所長になる人からも「話す能力がある」と評価されました。
そんな訳で、今回の話は嫌な話ではないんです。
ただ、B型の利用が始まることに強い不安を覚えています。
それは、心の傷を負い、3月半ばに前職を退職してからまだ間もないからです。
退職した当初は何をするにしてもすぐ疲れてしまい、数日寝込んでしまうことがほとんどで何もできませんでした。
それが、やっとのことで日常生活を穏やかに過ごせるようになったのが最近のことです。
やっと得た平穏な日々に、新たな変化が訪れることへ恐怖感を抱えています。
ただ、新生活の前はドキドキするのがつきもの。
今の恐怖感もその一つかなあと思って受け入れたいと思います。
いくつになっても何かを始める時は勇気がいるもの。
さて、どうなることやら。
このブログでは、発達障害がある私が日々感じたことを綴っていきます。
発達障害がある人が見る、感じる世界はどんなものか、少しでも共有できたら嬉しいです。
そして、発達障害の理解促進に貢献できれば幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
では。
*1:就労支援継続B型とは:https://www.fukushi-navi.jp/keizoku_B.php
*2:Wellnes and Recovery Action Plan:元気回復行動ブラン。自分で作る、自分が元気に過ごすための行動プランのこと。精神障害者対象の福祉施設では取り扱ってるところがほとんど