就労支援継続B型の賃金の仕組み
いよいよ新年度が始まりましたね。
皆さんはどんな1日をお過ごしになられたでしょうか。
私は今日から就労継続支援B型事業所(以下B型)に入所し、新たなスタートを切りました。
今日はその開所式。
お茶菓子を用意して、自己紹介や事業説明、今後のスケジュールの確認、ミーティング、作業の練習などを行いました。
そもそも、就労継続支援B型事業とは何か。
通常の事業所(一般企業)に雇用されることが困難で、雇用契約に基づく就労が困難である者に対して行う就労の機会の提供及び生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援事業のことです。
つまり、雇用契約なしに働く場所を提供してくれる場所がB型事業所です。
事業内容は各事業所によって違いますが、レストランやものづくり、軽作業、事務など多岐に渡ります。
雇用契約がないので、自分で通所する日にちを決めることができます(が、毎日来るように言われることがほとんどです。理由は後述)。
また、働く場所ですので賃金も発生します。
全国の事業所の月平均では、約1万4千円。日給に換算すると約180円になります。
なぜこんなにも賃金が安いのか。
それは、B型事業をする上でのお金の流れが関係しています。
B型では、利用者が1日通所するごとに国から約5800円の報酬が事業所にもらえます。
そこから諸経費や人件費などを差し引いて、残った金額から利用者への賃金を支払います。
だからこんなにも賃金が安くなっているのです。
そして、事業所が儲けるためには国からの報酬を得なければなりません。
それには、利用者に1日でも多く通所してもらわなければなりません。
だからほとんどの事業所では、利用者に毎日通ってもらうために努力します。
時には、半強制的に毎日通わされるケースもあるようです。
体調が悪いから……と相談しても無理やり連れてこられるなんてことも。
自分の身を守るためにも、制度や仕組みをよく知り、職員の発言の意図や根拠を知ることが大事ですよね。
さて、私の通うB型の主な事業は2つあります。
1つはものづくり。
合皮でカバンを作ります。
今日はミシンを使い30分ほど練習しました。
今のミシンはすごくて、自動で針に糸を通してくれ、自動で糸を切ってくれます。
ミシンへの苦手意識がなくなりました。
今後練習を重ねていく予定です。
もう1つは、講師派遣。
私がメインでやりたいと思っている事業です。
講師派遣は、法人内外の事業所で講座や講演を行います。
そのために、勉強や練習を重ねて講師としての実力を磨いていきます。
ちなみに賃金が発生するのは法人外での講師の仕事のみです。
法人内での講師の仕事はお金が出ません。
つまり、いろいろな事業所に営業をかけていき、そこで仕事をもらうことが必要です。
さらに、仮に講座が確保できても、その講座の評価が悪ければ次に繋がりません。
講座の評価を上げるためには、講師としての実力を身につけなければなりません。
つまり、自分自身が商品であり、その商品価値を高めなければなりません。
そのためには、プレゼンテーションやファシリテーションの技術の向上、スキルアップや日々の勉強が欠かせません。
私はこれまでに、大学や市民大学での講演の経験や、県庁や学校、各種団体へのファシリテーターを務めた経験があります。
毎回感じることですが、やりがいや達成感、また自分が担ってる使命の大きさをまざまざと感じます。
その一方で、常に大きなプレッシャーとの戦いです。
もし失敗したら次はないという厳しい世界での勝負の連続です。
その世界の中で生き残り、確固たるポジションを獲得し、食っていけるだけの仕事を得たいというのが私の目標です。
そのためには数年かけて信頼を獲得していかなければなりません。
だからB型を利用して、実力と人脈を作り、いつか独立して講師として仕事をしていきたいを思っています。
さて、どうなることやら。
まずはできることから一つずつ積み上げていきます。
では。